2012年12月26日水曜日

山鳩 キジバト

日本田舎話 23


山鳩 キジバト

将棋とは無関係の山鳩(やまばと)のことである。
(なぜか、将棋ではさんきゅうというらしい)

中学生の頃、政雄くんという友達がいた。
放課後と土日はほとんど彼と遊んでいた。
後に彼は猛勉強し始め獣医となったが。
その彼と山に行き、自然を満喫していた。

ヤマガラ捕め、アカショウビンの卵を観察と、忙しかった。
アカショウビンは神社の近くの30cmくらいの斜めに成った幹の
枯れた穴に巣を作っていた。
タマゴは鶏の卵型で大きさは10円玉くらい、色は見事な青色の斑点が有った。
と今日まで思っていた。

調べてみたら間違っていた。どうもツグミの卵だったようだ。
でもおかしい、アカショウビンがこの巣穴に出入りしていたのは確かである。
この話は又、後日。

絵:年金酒場さん

さて、樹上の山鳩の巣から卵を二個採り、伝書鳩に抱かせたことある。
間もなくするとすると無事に孵った。

伝書鳩は自分の子と思い、変わらぬ育て振り。
雛に成ってからは育ちが早い、少し前に孵った伝書鳩より早い羽ばたきの練習
まだ、産毛がいっぱい付いているのにである。

日課の鳩を飛ばす訓練をしようと、扉を一杯開けた。
親鳥達は一気に飛び立ち、大空へ。
暫らくして、扉を閉めに鳩小屋へ。どうも様子がおかしい。
黒茶の山鳩が二羽共いない。
振り返り、辺りを見渡すと柿木の枝に離れて二羽止まっている。

そのうち、義親鳩と帰って来るだろうと観察していた。
ところが一羽が羽ばたき、蔵の後ろの方へ飛んで行った。
羽は長い、あの軍艦鳥の様な長い羽。産毛がほとんどである。
その日は帰らず、翌朝には、もう一羽も居なくなっていた。

薄情な親子ではない。
これが自然の凄さなのか、素晴らしさなのか。

同じく生まれた伝書鳩の子は、それから二週間以上経っても
親から餌を貰っていた。


0 件のコメント: