2013年8月13日火曜日

竜宮城⑤

集中治療室 1

医療事故は有る

飯と言えば点滴のみ。
2~3時間おきに一本、腕から呑み食う。
テレビも無い、ラジヲも無い。
やることといえば眠ることと、トイレに行って軽量器にオシッコすること。
(この軽量器、厚手の紙で出来たもので洋便器にセットして使うもの
多分使い捨て。(ネットで調べたが出ていない))

こんな感じだったか
中に目盛りが有った様な


楽しみといえばトイレコールでヒラメを呼び、一緒にトイレまで。
マスク越しのヒラメの顔を想像すること。
  
それは一日目の8階の集中治療室での出来事。
何本目かの点滴をやっていた。
頭の上のモニターが時折ピコピコ。
入り口の大きな引き戸は開けられている。
廊下側から隣のピコピコも、ひっきりなしに聞こえてくる。

眠れなかったので電気を暗くしてもらい、引き戸も30cm程残こし、
閉めてもらった。

この頃になると、タバコが吸えないのでニコチン中毒の症状が
出てきたのか眠気が襲ってきた。
(私はタバコを吸わないと頭がボーッしてきて眠くなる
二日や三日寝てしまう。三度の飯よりタバコが好きだ。)

ウトウトしたかなーと思った瞬間。
寝返りをしていたのか左腕から左脇腹、腰にかけて冷たい。
寝小便なら下の方がおかしいはず。
でもしばらく判断が付かなかった。
頭の中は眠りの境目を行ったり来たり。
何分かして、フゥッと思った。

点滴!!! この文字が頭を過ぎった

飛び起き,薄明かりの中、右手で左脇腹を触ってみた。
手がピンク色。上のパジャマとシャツは絞らない濡れゾウキンの様に。
点滴と血液が混じってピンク色に。
直ぐボタンを押しヒラメを呼んだ。

このヒラメ落ち着いている「大丈夫ですよ。」
良くあることとは言わないまでにも落ち着いている。

折角、輸血二本もしたのに点滴と共に逆流したのだ。
500mmの缶ビール一本分は出たような気がした。
一瞬ヤバイと言う言葉とという文字と同時に

勿体無い!!!

の文字が頭をかすめた。
血統書つきの貧乏性のせいか。
折角一日がかりで輸血と点滴を重ねてきたのに。

乾くまで病院のパジャマ
半袖なのでスカスカする。
200~300円
このまま寝ていたら若しから、若しかしていた。

2重のビショビショのシーツと持込のパジャマはそのまま洗濯機に。
私はついでに便所に行った。隣りに洗濯機が数台有った。

この時、鯛とヒラメが数人来て点滴開始。
鯛:「お名前を教えてください」と必ず聞く。



聞かなければいけないシステムと言うことも知っているが
毎回聞くので

「郷ひろみでーす!!」

と言ってみた。
鯛とヒラメが一斉に私の顔を見直し、
爆笑、爆笑と成った。


勉強に成った事。
この針を付けるのはタイとヒラメではダメなようだ。
医者でないとダメなのかも知れない。

「明日、どうしても退院したいんですが」乙姫様に聞いた。

もちろんダメだった。

翌日も一日この部屋に。




昨日は練馬豪雨
1999年7月21日にも有った様だ。
この時は一時間に131mm。
昨日は92mm。


今の気温



昨日の気温



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