ギンヤンマ 掴め ①
「つるんだ!」
「つるんだかー!!」
「つるんだ、つるんだ!!!」
「由緒ある田舎」の山奥、棚田の最上段の上。
静かな堤の淵で、悪がき共のでっかい声。
高士、康平、俺、いつも三人で「つるんで」いた。
この話はこの「連む」ではない。
どちらかと言うと「攣尾む、交尾む、遊牝む」の方だ
用水池を「つつみ」と言っていた。
田んぼ、畑の最上段に有り、一旦ここに水を貯めておく。
貯水という役目と水を温めるという役目があった。
いきなり田んぼに水を引くとその最初の田の稲は育ちにくい。
水が冷たすぎるからである。
この堤、二段に成っているものも有った。
ここに、鯉とか金魚を放している農家もある。
ここでの釣りが又面白い。この話は次回
で、ここに「悪がき三人組」は「銀ヤンマ掴め」に着たのである。
小さな堤では一匹、大きな堤ではニ、三匹雄が
必ず縄張り争いをしている。
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絵:年金酒場 |
優雅に旋回し「俺の縄張り」を常に監視している。
侵入者が有ればサッと近づき、違うと分かれピタリッと止まり、又旋回。
銀ヤンマの飛行する姿はあのステルス機、
無音の無人探査機でも敵わない。
だから最初の一匹を捕まえるのが大変なのだ。
後はこいつを囮に簡単に捕まえられる。
捕まえ方が面白い
次回へ
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