2012年8月11日土曜日

夜釣り テナガ ハゼ

夜釣りをしよう テナガ ハゼ

嘘のような 本当の話

私はよく夜釣りをする。だいぶ前の事を思い出した。

 おじさん なにしてるのー
「釣りだよー」
昼間だったら、「釣りに決まってんだろ!!というのだが、
ジッと 浮きを見ていた私の背後から、いきなり黄色い声。
ビックリ!!! 廻りには誰もいないはずだ。
こんな夜中にオンナの声が。少し怖かった私は、ちょっと小声で答えていた。
しかもこっちに近づいてくる気配。
 何が釣れんの~~
私はかなりビールを飲んでいた。(この頃は飲酒運転の罰金が安かった)
普段、殺生をしている私は、「でたかー」と一瞬思い、本当はかなり怖かったが、
思い切って振り返ってみた。
ね、ね、ね おじさん 何釣ってんの~
、、、、、、。

 「テナガエビだよ」    「ヘー、どんなのー見せてー」 
よく見ると若い、ちょっと可愛い。
これがテナガだよー」と手にとって見せてた。
から揚げで食うんだよ」 「おいしそー」 「そうだよ 旨いよ
、、、、、、。


だが、まだ何かが違う。小悪魔的だが、妖艶でも有り。
男をたぶらかす様な気配は無いし。
少し抜けている様だがバカでも無さそうだ。
よく見ると、洋服に乾いた草屑がいっぱい付いている。
やはり、獣か、キツネか、タヌキか、、、、。
  
「酒飲んでるね」 と言うと。 
「居酒屋でアルバイトしてるんだけど電車がなくなって、、、
  土手で缶ンビール飲んで、そしたら眠くなって寝ちゃった」
よかった、化かしに来たんじゃない。
「おじさんのバイクで送って」
バカ言え、これはベンツでホンダの高級ラッタッタだ、人なんか乗せられるか。
事情が分かってきたので、つい冗談がでた。
「でも、おじさん、どうしても乗りたい、、、ちょっとでいいから」
、、、、、、。

「それより早く帰えんな、駅で待ってれば始発が来る頃だろ、
ここは危ないから早く帰りな、若い女の子が一人でうろうろしていたらだめだろ」
ちょっと、親心がでた。何せ私の子供くらいだ。 「年はいくつだ」
「今、大学2年生」「じゃ子供じゃないんだから早く帰れ」 
少し強い口調に成っていた、今日は釣りに来てるんだと我に返った。
一度に二つできない私は「オンナ」より「釣りだ」と何故か思った。
私の子供(次女)と同い年だからか、変わっている子だからか
特に変な気は何も起きなかった。
テナガ釣りに来ていて「オンナが釣れた」なんて言えないしな、
もうそんな年じゃないしね。「どこまで帰るんだ」
「立川まで、デーース」「遠いなーここからだったら一時間はかかるだろ」
「じゃーまたねー」と後ろを向き、釣りの体勢に入った。わざと冷たくあしらった。
、、、、、、、。

それでも暫らくは背後で何か言っていたが、聞く耳をもたなかった。
「おじさーん、バイバイ」と聞こえたので、ヘッドライトで返事した。
これでよかったのだ、もう二度と来ないだろ
この日の釣りはまあまあだった。

一週間後ここに来た。釣り仲間が来ていたのでこの話をしたら信じてくれなかった。

それから一月位経った頃、私の話が本当だということが証明出来た。
夜中の2時頃又来たのだ。今度は怖くなかった。
みんなで写真を撮り、缶ビールを飲んだ。
この子も二時間位は居ただろうか。直ぐに帰したと思ったのだが。

釣り仲間(この人には妻がいる)と

妖艶でもない、兎に角 変わった子だ
雰囲気が伝わりますでしょ?

もちろん リリース?しました!!!!

餌やりて 寄る鯉よりも 逃げる鮒

私の子もこんなに危ない子なのか????
心配になったもんだ。

♪ ♪ ♪ 明るく 陽気に 慎重に ♪ ♪ ♪


この話は私の連れ合いも子も知らない






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