その昔の幼少の頃だ、木炭車の記憶は無いが
前方のボンネットの所に直角に曲がった長い棒を差し込み、
一人が手廻ししてエンジンを掛けていた記憶は有る。
そんな時代、親父は密造酒(ドブロク)の
運び屋をしていた。
大げさなことではないがここのバスの運転手は
皆そうだったので、しょうがなかったのだろう。
隣町まで運ぶと焼酎をコップ一杯だけ貰えたそうだ。
こんな事も有ったせいか、親父の酒の飲み方は
死ぬ間際まで一気飲み、
お猪口なんてものでチビリ、トビリやらない。
コップに注いで一気に飲む、もちろん冷で。
「体の為に、焼酎のお湯割りにしたら」というと
「昔、散々飲んだから、いやだ」と、、、、この話を聞くと納得する。
「ドブロク」は密造している隣村から私の住んでいた村を
経由して別のバスで運ばれて来る。
バスの営業所でも有ったので、ここで他のバスに
積み替えられ運転手も交代。
当然、私の住んでいた村の酒屋でも作っていたが、
確か一度警察に捕まったと聞いた。
ある時、親父が買って来たのだろう、我が家でも二袋、
板の間の隅に隠れるように重なっていた。
当時は厚いビニール袋なんか無い、
一升ビンに白い物体が入っていたら目立つので
これが一番密造酒運搬袋としては良かったのだろう。
茶色のゴム製だ。
これを取り仕切っていた運転手の先輩は
出世が早く、間もなくバスの営業所長と成った。
才能、要領共に良かったのだろう。
今でも水枕はハッキリと覚えている。
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霧雨はあがっただが寒い。
現在気温:14.9度 湿度:83% 北北西の風少し有り
昨日
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